企業は「大谷翔平」を求めてはいない
「私はすごい人ではないから転職が決まらない」「転職に興味はあるが、まあ無理だろう」という勘違いは、よくあります。だから実際に動き出すと虚偽や誇張に手を染めてしまうのですが、そんなハイスペックな人が集まる求人なら、求める条件が高すぎるので、普通は応募にすら至りません。
皆さんも応募条件を満たしているからこそ、その求人をターゲットにするはずです。例えば年収600万円くらいの求人が出ていたとして、その企業は「大谷翔平」クラスの超絶ハイスペックな人材が来るとは予想だにしていませんし、万が一来たとしても「すごすぎて当社では無理、Too Much」とお断りするでしょう。転職については、超人には超人のやり方がありますし、凡人には凡人のやり方があるということです。
中高年の転職は確実性を狙う
転職するなら少しでも処遇の良い企業に、という思いはわかりますが、中高年こそ身の丈に合った間違いのない転職をすべきです。
理想が高すぎ、こだわりが強すぎるあまり転職を繰り返してしまい、キャリアアップを目指していたのに真逆でキャリアダウンしていく中高年を、筆者はたくさん見てきました。
「大穴を当てる」みたいなケースは、中高年の転職ではあり得ません。
家族を養っていくといった責任世代ですから、間違いのない転職をしましょう。
誰にでも「売り」は必ずある
就活生と違って、この世代はキャリア形成がみなバラバラですから、相対比較が非常に難しいです。
だからこそ、画一的なネットや書籍の情報が役に立たず、思い込みによって大事なことが歪められているシーンに出くわします。
たとえば、「売りなんて、私には何にもない」と言う人も多いですが、「売り」がない人なんて100%いません。誰しもが必ず転職市場でアピールできる「売り」を持っています。
「テクニカルスキル」、「ビジネススキル」、「ヒューマンスキル」で構成される「スキルピラミッド」というものがあります。
仮に最初の2つがなくても、「ヒューマンスキル」なら絶対に見つかるはずです。