疲労感が抜けなければ週3回30分のランニングを

うつ病とまではいえなくても疲労感が抜けない、あるいは気がふさいで仕方がないといったことはないだろうか。それなら外に出て走ろう。ランニングなどの心拍数が増えるような運動を定期的に長く続ければ、すばらしい効果を実感できる。その際、次に挙げる条件を目安にしてほしい。

アンデシュ・ハンセン著、御舩由美子訳『運動脳』(サンマーク出版)
アンデシュ・ハンセン著、御舩由美子訳『運動脳』(サンマーク出版)

30〜40分のランニングを週に3回行うこと。運動の強度は、最大酸素摂取量が少なくとも70%になるようにしたい(息が少し切れるベースで「ややキツイ」と感じるくらい)。速度は「普通」が適しているが、息が上がる程度には負荷をかける必要がある。

ランニングの代わりにサイクリングなど、ほかの有酸素運動でも同じ効果がある。重要なのは運動の種類や場所ではなく、強度や時間だ。

その活動を、3週間以上は続けよう

初回の運動で気分が改善するのを多くの人が実感しているのは事実だが、運動の直後だけでなく、丸1日快調に過ごすためには、定期的に数週間続ける必要がある。モチベーションを上げたいなら、初めの1、2週だけで多くの結果を期待してはいけない。

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