将来は「耳に挿入しない」スタイルが一般的に?
骨伝導イヤホンは、一般的なイヤホンに比較すれば多少の音漏れがある場合が多いが、周囲に気を配れば問題ない。とりわけ自宅で作業する場合は、耳を痛めることもなく外の音も聞くことが可能なため、骨伝導イヤホンを常時着用するユーザーもいる。
再生ボタンやマイク付きの骨伝導イヤホンであれば、小さな声でメモやリマインダーの確認が可能であり、また常時装着であればその都度イヤホンを装着し直すことなく、トイレ等、自宅内のちょっとした移動時にも音楽やポッドキャストがボタン一つ、スマホに触れることなく利用できる。骨伝導イヤホンのヘビーユーザーによれば、こうしたちょっとした一手間を省くことに喜びがあるという。
これに合わせて、外出時にはノイズキャンセリング機能つきイヤホンを利用すれば、難聴リスクも軽減できるだろう。さらに、本稿で述べたスピーチプライバシー機能等を組み合わせることもできる。
では、骨伝導イヤホンの常時接続は一般的なものになるかといえば、現状では一部のヘビーユーザーの流行に限られるだろう。とはいえ、従来製品に比べれば高価格であるノイズキャンセリングイヤホンや骨伝導イヤホンも、市場の拡大によってコストが下がり、より入手しやすくなる。その時ユーザーは様々なイヤホンを使い分けることで、音質だけでなく、生活と音が密接に根付いた、最適な音環境を構築する手段を手にすることになるだろう。