経営者は高齢者という巨大なマーケットを見逃している
高齢者は弱いものだというバイアス(もちろん弱い高齢者の介護や福祉は大切であるが8割は元気な高齢者ということは忘れてはならない)のため、そのビジネスをやろうとする人があまりに少ないのは、日本の経済のためにもよくないし、何より高齢者が不幸だ。
日本のビジネスパーソンや経営者が高齢者という巨大なマーケットを見逃している以上に、日本の政府が本当の意味で高齢者の数が多いということがわかっていないのではないかという印象を抱いている。
ヨーロッパの高齢者の多い国、たとえばスウェーデンではなるべく自粛政策を行わず、移動の自由を認めるようなコロナ対策を行ったが、高齢者を自粛させると、とくにそれが長期になると要介護高齢者が増えるということがわかっているからだろう。
高齢者が自動車の免許を返納すると6年後の要介護率が2.2倍に増えるという研究もあるのに、高齢者に認知機能検査を義務付けたり、高齢者になるべく運転をさせないようにしたりという政策をむしろ強めている(自動運転の技術が進歩しているというのに!)
ジャンルが異なるが、指摘したいこともある。欧米ではすべて解禁されているポルノグラフィーも日本ではまだである。最近はむしろ警察が取り締まりを強化して、新宿・歌舞伎町で無修正DVD(裏DVD)を販売・陳列していた店(児童ポルノでなく海外の合法サイトをDVDに焼いた店)が摘発されたのに続き、AVメーカーの社長が無修正ポルノを投稿して儲けていたということで逮捕された。
男性ホルモン補充治療を受けないとすれば、実はこの手のポルノグラフィーは男性ホルモンの分泌を一番手っ取り早く促すものだ。風俗でも確かに分泌は促されるが、ポルノのほうが出演強要などがない限り、女性の人権も守られるし、家庭不和のリスクも生じにくい。
高齢者が多いということは、少しでも多くの高齢者を元気な状態に保ち、要介護状態に陥らないように官民が頑張らないと、国の活力が落ち、増税が必要となり、経済が冷え込むということだ。
政治家にも経済人にももう少し勉強してもらって元気な高齢者の多い国をめざしてもらいたい。読者の方もこれを機会に高齢者へのバイアスを少し緩めてもらえれば幸いである。