重症化しやすい人は、より厳密に“100分の1作戦”を

新型コロナウイルスの感染に必要なウイルス量は変異体(一般的には変異株と呼ぶがここでは変異体とする)でも変わっていきます。

重症化しやすい人は、感染を回避することが重要だと思います。そのために、100分の1作戦を実行してほしいのですが、古いタイプの変異体よりも感染しやすくなっていることは事実です。そのため、重症化しやすい人で感染を極力回避したい人は、より厳密に100分の1作戦を実施してほしいと思います。

接触感染はメインの感染ルートではないのですが、目・鼻・口を触る際には、エタノールで消毒するか、手洗いやお手拭きなどでウイルス量は減らしたほうが安心だと思います。

「感染しないようセックスは絶対にやめましょう」とは、誰も言わない

この「100分の1作戦」を国民の8割が理解して実行すれば、全体的に感染する確率を8割減らすことができます。それには、国民を啓蒙けいもうして、8割の人に一定期間実行してもらうだけです。「人と人の接触」を8割減らさなくても、感染を8割減らすことができるのです。

エイズウイルスが出てきたときに、感染ルートが特定され、精液や輸血、注射器具の共有からの感染であることがわかりました。感染ルートが特定されましたから、「コンドームを使いましょう」「麻薬を打つのをやめましょう」という対処法が出てきました。「エイズ(後天性免疫不全症候群)になると危険だから、人と人の接触機会を減らしましょう」「エイズになるといけないから、セックスするのをやめましょう」と言うのは、馬鹿げた対処法です。新型コロナウイルスの場合に「ウイルスに感染するといけないから、人と人の接触をやめましょう」と言うのは、「エイズウイルスに感染するといけないから、人と人の接触をやめましょう。セックスは絶対にやめましょう」と言うようなものです。

新型コロナウイルスは、感染ルートが特定されています。可能性の高い感染ルートを遮断するために「マスク、手洗い、換気をしましょう」でいいのです。

理屈さえ理解できれば、日本の多くの人は実行してくれるでしょう。実行しない人が2割くらいいたとしても、8割くらいの人が実行すれば、8割削減はほぼ可能なのです。