最新のiPhoneが1円で売られるカラクリ
家電量販店やキャリアショップでアップル・iPhoneが「1円」「23円」といった破格値で投げ売りされている。
昨年はiPhone SE(第2世代)という4G対応の、やや古い(といっても2020年発売)iPhoneが投げ売りされていたが、最近ではiPhone 12 miniやiPhone 13 miniといった5G対応モデルも1円で売られるようになった。しかも、NTTドコモやau、ソフトバンクなど各キャリアで同様の売り方をしている。
果たして、なぜこんな値段で売られているのか。実際に購入して、損したりだまされたりすることはないものなのか。
まず、どのようなカラクリで1円が実現されているものなのか解説していきたい。
実際は最新iPhoneを2年間“レンタル”できる仕組み
例えば、auで売られているiPhone 13 mini 128GBの場合、本体代金は10万1070円となっている。
ここに「対象機種限定特典」として3万2509円、「他社からの乗り換え」として2万2000円の割引を提供。残りの額が4万6561円となる。
1円での購入は「スマホトクするプログラム」という24回の分割払いへの加入が条件となるが、23回分はそれらの割引が適用されるため、本体代金については契約から23カ月間は1円しか支払わなくていい。24回目の支払時に残りの額となる4万6560円が設定されている。
この24回目の支払いは、端末をauに返却すれば請求されない仕組みとなっている。つまり、この1円というのは「24回目の支払い前に端末を返す」という「2年間のレンタル契約」といった方が実態に近いと言えるのだ。
「iPhoneを2年ごとに買い換えたい」という人にとっては2年間、iPhoneを1円で使えるというのは大きなメリットだろう。2年後、手元にiPhoneは残らないが、また同じ仕組みでiPhoneを調達すればいいだけの話だ。
2年後も同じiPhoneを使い続けたいのであれば、残債となる4万6560円を支払えばいい。それでも5万円以上の割引が適用されたiPhone 13 miniを使えるのだから、かなりトクしていると言えるだろう。