※本稿は、堀江昭佳『生命力を高めなさい』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
その日の睡眠の質は朝に決まる
眠りは、夜になれば自然に訪れるもの、ではありません。
不眠改善の大きな誤解はここにあります。
夜、部屋を暗くしたり、ゆっくり入浴したり、寝具を変えてみる、そういったことはもちろん良い眠りのために大切です。しかし、夜の準備だけにフォーカスしても眠りの質はよくならず、いつまでも不眠や浅い眠りに悩まされてしまいます。
良質な睡眠のためには、朝から夜までの1日の流れ全体を整える必要があるのです。
そして睡眠の質は朝に決まると言っても過言ではありません。
ひとが自然と眠くなるためには、夜に眠くなる必要があります。
あたりまえのことのように聞こえますが、そのために人間には精巧なシステムが備わっています。中でも特に大切な役割を果たしているのがメラトニンです。
メラトニンは脳の松果体から分泌されるホルモンで、睡眠ホルモンとも呼ばれています。「今は夜で、眠る時間だよ」と体に知らせて、ぐっすりと眠れるように準備をしてくれるのです。
朝日を浴びると14~16時間後に自然と眠くなる
夜にメラトニンが分泌され眠くなるためには、朝日を浴びることが欠かせません。
朝日を浴びると、脳の視交叉上核という体内時計の中枢が反応し、14〜16時間後にメラトニンが出るように睡眠タイマーをセットします。
例えば、朝7時に朝日を浴びれば、その日の夜21〜23時頃にメラトニンが分泌されて、自然な眠気が訪れます。
そのためには朝日をしっかり浴びる必要があるのです。
明るさの指標であるルクスでいうと、2500ルクス以上の光を20分程度浴びることが必要です。
家の外に出れば晴れの日で1万ルクス、たとえ曇っていたとしても5000ルクスくらいあります。しかし、室内の蛍光灯では500ルクス程度しかないため、睡眠タイマーがセットされず、眠りの準備には不十分なのです。

