自分一人でゼロから探すのは時間のムダ
本を読む目的(解決したい課題)を掘り下げる際に役にたつのが、本の要約サイトです。「本要約チャンネル」を運営している僕たちですが、ほかの本要約サイトや要約記事なども、よくチェックしています。
「その本が、自分が読むべき本かどうか」を判断するうえで、本の内容を誰かがかみ砕いて説明してくれている記事や動画は、非常に参考になります。
あるいは、そうしたサイトを見て「読みたい」「もっと内容を詳しく知りたい」と思ったものを買うことも、よくあります。
本要約サイトのメリットは、「本そのものを読まなくても、ある程度の知識を手に入れることができる」点にあります。
食べたことがないジャンルの料理の味が想像できないように、まったく知らないジャンルについて考えを深めようとしても、限界があります。
たとえば、投資商品や投資方法には、株式、債券、投資信託、不動産、NISA、iDeCoなど、さまざまなものがあります。あなたが投資をしたいと思ったとき、投資についてまったく知識がなければ、投資にいろいろなやり方があることも、そのうちのどれがあなたに合っているかもわかりません。
投資の基礎知識的な本やネットの記事を読めば、投資の種類やそれぞれの内容は把握できるかもしれませんが、より詳しい情報や精度の高い情報を得るためには、専門家が書いた本を読むのが一番です。
ただ、おそらくほとんどの人は、なかなかすべての投資方法についての本を読むことはできないでしょう。そのようなときに役に立つのが、本要約サイトです。
世の中に誕生した新しい考え方を手軽に知る方法
本要約サイトで、さまざまな投資に関する本の要約を眺めるうちに知識が増え、「できるだけリスクが少ない方法がいい」「不動産投資は自分には合わない」など、考えがどんどん具体化されていき、「投資でお金を増やしたい」という漠然とした思いが、「つみたてNISAで投資信託の運用をしたい」といった具体的な目的に変化していくはずです。
また、「FIRE」(Financial Independence, Retire Earlyの略で、経済的に自立し、早期リタイアすること)や「プロセスエコノミー」(完成品ではなく、過程を見せて、顧客を巻き込むこと)など、世の中では次々に新しい考え方が生まれています。
僕たちはこうした新しい考え方、新しいジャンルについて知りたいと思ったときも、たいてい、FIREやプロセスエコノミーについて書かれた本の要約をチェックします。
そこで、「FIREやプロセスエコノミーについての本には、だいたいどんなことが書かれているか」を確認し、特にひっかかるものがなければ、そのジャンルに関する本は読みませんし、「FIREにからめて、こういうことをやりたい」「プロセスエコノミーについてもっと知りたい」といった考えが浮かんだとき、つまり目的が生まれたときには、「そのジャンルに関する本の中で読むべきものを探す」というステップに進みます。
そういった準備をせずに、知らないジャンルの本を「なんとなく」買ってしまうと、結局、時間やお金のムダになりかねません。
本要約サイトなどを上手に活用することで、知識を広げ、「自分はどんなことに向いているのか」「自分はどんなことをやりたいのか」と考えを深め、本を読む目的を具体化させることは、より良い一冊を見つけるための第一歩なのです。