兄弟姉妹のひきこもりが原因で結婚が破談になるのは珍しくない

結婚が破談になったケースは別にもある

筆者は過去に4~5回、兄弟姉妹のひきこもりが原因で、結婚が破談になったケースに出会った経験がある(いずれも破談後、筆者の元に来訪)。

結婚が破談になった兄弟姉妹は、ひきこもっている兄弟姉妹との仲が、それ以前よりも悪化していた。中には、ひきこもり続けていることを容認している親に対して、「甘やかしすぎる」などと、激しい感情をぶつけるケースもあった。

家にひきこもりの兄弟姉妹がいるのは、日常の生活でも気を使う機会が多い。そのうえで、自分の結婚について、兄弟姉妹のひきこもりが障壁になってしまったら、やりきれないとしか言えないだろう。

今回の吉田家は、資産に余裕があり、親が持つ資産で「金銭面での解決」は図れそうだが、資産に余裕がない家庭の場合は、ひきこもっている人の「親亡き後の生活費」について、早急に考えなければならない。

親が遺せそうな資産だけでは、ひきこもっている人の生活が成り立たないとしたら、少しでも働いて収入を得ることはできないかを検討したいところだ。一般就労が難しければ、障害者枠での就労を目指す方法を取れないか――など、はたらきかけるべきこともある。

障害などが原因で、どうしても働くのが難しい場合は、生活保護の申請を考えることになるだろう。とはいえ、生活保護を受けようとする場合、全財産がひと月の生活費の半分くらい、金額でいえば5万~7万円くらいまで減っていないと申請が難しい。

「生活保護を受けさせる」という親に会う機会は多いが、申請のタイミングの難しさを理解していないケースがほとんどである。

生活保護の申請をするしか手立てがないのであれば、どの時点で生活保護の申請をすべきか、申請に同行してくれる人はどうやって探すべきかなども検討しておく必要があるだろう。

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