計算と漢字の練習はやっておこう

低学年からやっておくべき計算と漢字の予習とは、どういうものなのか。目安としては3年生の秋までに1年半先の4年生の分野まで終わらせておくと、入塾テストにも入塾後の受験勉強にもいい効果がある。

「入塾テストの算数では図形の問題はあまり難しいものは出ませんが、かっこがある四則計算など4年生で習う分野が出題されます。それに塾に入ってしまうと丁寧に算数の計算を勉強する余裕はないので、入塾前に予習しておくといいですよ。漢字も同様で、4年生で習う漢字は読みと書きの両方を予習しておきましょう」

1年半も先取りというと大変そうだが、市販のドリルで「4年生の計算」「4年生の漢字」といったものをやるという程度で十分だそうだ。

また計算はただ単に正解を早く出せるだけではなく、計算の意味も理解しておくことが肝心だ。

「『100は25が4つ集まっている』『15分が4つで60分になる』といった“数のイメージ”を身につけておいてほしいのです。『□×8=48』といった虫食い算をやるのもいいでしょう。クイズのように『答えが27になる九九はどれだろう?』とか『4にいくつ足したら13になるかな?』とお子さんに質問してもいいですね」

鉛筆の正しい持ち方をマスターさせよう

また、西村さんは鉛筆の正しい持ち方を入塾前に身につけさせてほしいとアドバイスする。

鉛筆の持ち方を練習する親子
写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです

「あまり注目している人はいませんが、鉛筆の持ち方は大事です。私がお子さんの勉強を見るときにまず確認するのは鉛筆の持ち方です」

鉛筆を持つ手の親指が人さし指の上に重なり、鉛筆が垂直に立つような持ち方をしている子は多い。この持ち方では字がきれいに書けないばかりか疲れやすく、それがミスの原因にもなる。

「持ち方を直すと、書くスピードはもちろん、算数で図を描く際にも真っ直ぐに線を引けるようになります。矯正するのには数カ月かかることもあるので、入塾前にはやっておきましょう」