ビジネスで成功を収めるにはどうすればいいのか。脳科学者の茂木健一郎さんは「賢い選択をできる人は確固たる軸がある。電気自動車メーカー『テスラ』のイーロン・マスクCEOはその好例だろう」という――。

※本稿は、茂木健一郎『脳科学者が教える最高の選択』(徳間書店)の一部を再編集したものです。

脳科学者の茂木健一郎さん
撮影=蓮沼昌宏

スムーズな選択のために必要なこと

選択をする前に各自が絶対に持っていたほうがいいことの一つが、「軸」です。軸に基づいて、「やる/やらない」あるいは「AかBか」を決めていきます。軸があると、スムーズに選択できるようになります。

選択できる人は、自分の中に判断基準となる確固たる軸を持っている人。選択できない人は、自分の中にこれといった軸がない人。そう言い切っても、間違いではありません。

脳科学者の茂木健一郎さん
撮影=蓮沼昌宏

軸とするものは、いろいろなものが考えられます。多くの人が採用しているものは、「儲かる/儲からない」「得する/損する」「できる/できない」「得意/不得意」「カンタン/難しい」「知っている/知らない」など。相反する事項を並べてどちらにするか決める二者択一のカタチで決めることが多いようです。

この場合、2つのうちどちらか1つにするだけですから、少なくとも選ぶのはラクです。もっとも、さまざまな事情が絡んできて、むしろ「どちらか1つに絞れない」という悩ましい事態のほうが多く、それが選択できない人、選択したくない人を大量生産しているのでしょう。

決められないのであれば、軸としてふさわしいものとは言えません。それでは、ほかにどんな軸があるのでしょうか。まずは1人の起業家の軸を見ていくことにしましょう。