「ブルー・オーシャン」を目指す

マーケティング的に言うと、①はブルー・オーシャン。マーケットの独占状態で、参入する人も少なく、青いキレイな海を1人でゆったりと泳ぐイメージです。ここにいる人は、快適で心地よさを満喫していると言ってもいいでしょう。

脳科学者の茂木健一郎さん
撮影=蓮沼昌宏

これと正反対なのが②で、こちらはレッド・オーシャン。マーケットの競争状態で、血で血を洗うような闘いが起こって、海が赤く染まってしまうようなイメージです。ここにとどまっている限り、誰もハッピーにはなれません。

茂木健一郎『脳科学者が教える最高の選択』(徳間書店)
茂木健一郎『脳科学者が教える最高の選択』(徳間書店)

他人から見たら愚かでも自分自身が賢いと思ったことはやる――。そういう軸が自分の中にあれば、どんなこともすぐに選択できるし、行動できるようになります。たとえ周りが反対したとしても、気にせずに前に進むことができます。

ちなみに、スティーブ・ジョブズもスタンフォード大学でのスピーチで「ステイ・ハングリー。ステイ・フーリッシュ」と述べたことがあります。これも「ハングリーかつフーリッシュであることを目指せ!」と言っているので、おそらくイーロン・マスクと同じようなことを訴えているのかもしれません。ハングリーでフーリッシュであれば、どんなマーケットでも成功を収めそうです。

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