ウイルス対策の失敗と誠意の欠如

私は、2つのことをずっと疑問に思ってきました。

一つ目は、日本のコロナ対策を先導する専門家会議、医師会、都知事がコロナウイルスの性質や状況判断を間違い続けていること。二つ目は、彼らが制限だけを政府に助言し、私たち国民に誠意や善意をもって有益な施策を打ち出さなかったことです。

さらに政府の新型コロナウイルス対策分科会の尾身茂会長は、15日の参院内閣委員会の閉会中審査で「人々の行動制限だけに頼る時代は終わりつつある」と述べました。緊急事態宣言への「慣れ」を問題視しているわけですが、「慣れ」ではなく、国民自身が状況を理解し、彼ら専門家のアドバイスに沿って出された緊急事態宣言の意味を見い出せなくなっただけに過ぎません。

前回記事で示したように、日本のコロナ感染状況は最初から「さざ波」でした。そんな状況を恐怖に変え、初期治療の紹介もせず、医療設計を怠って医療逼迫ひっぱくを放置しておきながら何を言っているんだろうと思っています。いまごろになって東京都医師会長がラジオで治療薬として期待されるイベルメクチンに言及する始末です。

高齢者がワクチンで守られ、死亡数が激減している状況になりました。だからこそ、今からでもオリンピックを有観客にして国民全体で盛り上げていくべきだと思っています。

その経験はいろいろなことに役に立つでしょうし、何よりも国民の士気や消費ムードに大きな良い影響をあたえて日本を復活に導くはずです。議論を重ね困難を乗り越え楽しい未来を紡ぐ大人たちを見ることは、若者たちにも良い影響があると思います。

「感染拡大」の一方で、重症者は着実に減っている

連日、テレビでは「感染拡大が止まらない」とか「ワクチン接種率が低い」といまだに喧伝されています。しかし、実際は日本の陽性者数は数千人で、制限が撤廃された欧米の数十分の1、1日ごとの死亡者数も減少傾向が続いています

ワクチン接種率が低いという議論もありますが、国によってコロナウイルスの被害は異なりますので国民全体への接種率は意味を持ちません。

被害を受けた世代が接種したかどうかが重要です。ワクチンは被害を減らす保険のようなもので、必要とされる高齢者接種によって十分機能しています。