姿勢には「急所」がある

その前に、1つだけ、どうしても覚えておいてほしいことがあります。それは、「姿勢の急所」という重要ポイントの存在です。

何事にも、「ここだけ押さえておけば大丈夫」という勘所や急所があります。たとえば営業マンなら、決裁権を持つ部長を口説き落とせば契約が取れますよね。姿勢にとっての勘所や急所を、「姿勢の急所」と呼ぶことにしましょう。

「姿勢の急所」とは、頭と背骨が接するところ。専門的には、環椎後頭かんついこうとう関節といい、私の専門であるアレクサンダー・テクニークでは最重要視している部位です。この部分が緊張しておらず、背骨と頭がお互いに自由であるとき、バラバラだった頭、首、筋肉、背骨などが1つにつながり、骨でラクに立てるようになります。

姿勢の急所がふんわりとゆらいでいれば、体全体もふんわりとゆらいでいます。逆もしかりで、体全体がふんわりとゆらいでいれば、姿勢の急所もふんわりとゆらいでいます。それほどまでに、背骨と頭のバランスは重要なのです。

ここで、「姿勢の急所」の位置を確認しておきましょう。ほお骨の出っ張りの下側のキワ、耳の穴からほお方向へ水平に4センチくらいの位置です。

その位置を人差し指、中指、薬指の3本の指先で軽く押さえてみてください。慣れるまでは、特に1と2のフレーズは、指先で「姿勢の急所」を押さえたままとなえることをお勧めします。もちろん、慣れたら押さえなくてもOKです。

では、さっそく魔法のフレーズを紹介していきましょう。

頭をうまく支えるためのフレーズ

【魔法のフレーズ1】頭の中で小舟が静かにゆれています。

姿勢以外に改善できる症状

・頭痛
・目の疲れ
・表情筋の緊張
・あごの緊張
・飲み込み力の低下
・鼻づまり