背骨がゆれながら「下方向」に垂れ下がっていくイメージ
背骨はとても誤解の多い部位です。私が診てきた患者さんのほとんどは、背骨は「首から腰まで」「棒のように固定されたもの」というイメージをお持ちでした。実はこの誤ったイメージが、姿勢のゆらぎを妨げているのです。
正解を申し上げましょう。背骨は「姿勢の急所から尾てい骨まで」「くさりのように椎骨がつながって、しなやかに動くもの」です。本来、背骨は「姿勢の急所」から下に垂れ下がっているべきなのです。
しかし姿勢が悪いときはその逆で、背骨が頭を突き上げてしまっています。すると、本来はふわふわと浮かせるべき頭を、首の筋肉をかためて固定せざるを得ません。その結果、ねこ背やストレートネックなど悪い姿勢を招いてしまいます。
2つのフレーズはセットで行うのがオススメ
このフレーズは、基本的にフレーズ1とセットで行うことをお勧めしています。小舟のゆらぎとともに頭が浮かんでいるように感じられてきたら、そこから下へ向かってまっすぐ垂れている「背骨という鎖」をイメージしてください。
その鎖は体の中心ラインを通っていて、小舟のゆらぎに合わせて穏やかにゆらゆらとゆれています。この際、実際に体を少しゆらがせても構いません(もちろん、ゆらがせなくてもOKです)。
ふわっと浮かぶ頭の小舟と、ゆらゆらと垂れ下がる背骨の鎖。この2つに優しく挟まれた姿勢の急所が静かで、ラクな感じがしたら、成功した証拠です。