“低用量ピル”はツラい生理の救世主

低用量ピルは女性ホルモンを含むお薬で、1日1錠決まった時間に内服を続けることでさまざまな効果をもたらしてくれます。

低用量ピルの効果
◆避妊……99%以上の避妊効果、女性が自分自身で避妊できる方法
◆生理の出血量が減る……経血量が減り、生理が続く日数も短くなる。貧血が改善することも
◆生理痛が軽くなる……経血が少なくなり、痛みも軽くなる
◆生理の周期が安定する……ピルの内服に合わせて決まった周期で生理が来るようになる
◆生理の日をコントロールできる……生理のタイミングが把握できるので予定が立てやすく、旅行や試験などの大切な用事と重なりそうな時は生理をずらすことができる
◆生理前の不調が軽くなる……ホルモンバランスが安定し、生理前のイライラや頭痛などPMSとよばれる症状を改善できることも

ほかにも、子宮内膜症を予防・改善できたり、子宮体がん・卵巣がん・大腸がんの予防が報告されていたりと多くのメリットがあります。

低用量ピルの副作用
◆飲み始めてすぐは、吐き気・頭痛・乳房の張り・不正出血などがみられることがあります。2~3カ月内服を続けることで軽減することが多いですが、あまりにつらい場合は処方してもらった医師に相談しましょう。
◆ピルを服用することで、血栓症という血管の中で血液が固まって、血液が流れなくなる症状のリスクが少し上昇します。起こるのは稀なので、水分をよく摂り、座りっぱなしになるときは足をこまめに動かすなどしていれば、心配しすぎることはありません。

もし服用中に血栓症の初期症状(ふくらはぎの痛み・むくみ・手足のしびれ・鋭い胸の痛み・激しい頭痛など)が見られた場合には、すぐにかかりつけの医師に相談しましょう。

低用量ピルはどこで手に入る?

産婦人科を受診して医師に処方してもらう必要があります。値段は医療機関にもよりますが、1カ月分で3000円前後であることが多いです。

シオリーヌ相談室

【Q】低用量ピルについて「10代が飲むもんじゃない、妊娠しにくくなるんじゃない?」と母に言われました。

シオリーヌのイラスト
CHOICE 自分で選びとるための「性」の知識』より イラスト=どさんこつくし

【A】10代であっても、必要があれば低用量ピルを飲み始めることができます。内服をやめて排卵が再開したら妊娠も可能で、ピルを飲んだから妊娠しにくくなるということはありません。

【Q】産婦人科に行きづらい……。怒られたりしないかな。

【A】生理などについて不安なことがあれば、気軽に受診をして大丈夫。自分の身体についてきちんと向き合おうとすることは素晴らしいことです。

【Q】彼女が低用量ピルを飲んでるらしいから、セックスのときはコンドームをつけなくてもいいよね?

【A】コンドームは性感染症の予防のためにも、とても大切なものです。それに着けるかどうかは二人で話し合って決めることだよ。「ピルを飲んでるならつけなくていい」と勝手に決めちゃうのはNG。

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