そこで35歳以上の男性に絞って、学歴と年収の相関関係を見てみた。先ほど「意外なことが2つわかった」とお話ししたが、その2つ目が図4だ。

「高学歴・高年収」はいいが、低年収だと……

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【図4】 MARCH卒でも年収500万円以下だと未婚率が5割を超える

まず「年収900万円以上」を見てほしい。ひと目で「高学歴→高年収」の相関関係が見てとれる。MARCHクラス以上の男性のうち3割以上が、年収900万円以上に分布している。ここまで稼ぐ「高学歴・高年収」の男性なら、未婚率もグンと低くなる。

ただ「900万円未満」を見ると、意外な事実が見える。まずMARCHクラス以上の男性。比較的高年収の「700万~900万円未満」が29.7%、一方で500万円未満の「高学歴・低年収」も15.6%いる点は見逃せない。

では同じ「900万円未満」で、MARCHより下の男性はどうか。500万円未満が34.2%と3割を超える半面、500万~700万円未満が34.8%、700万~900万円未満も22.1%いる。とくに年収700万円を超える「低学歴・高年収」の男性なら、未婚率もかなり低くなる。つまり低学歴でも、妥協年収の500万円以上や理想年収の700万円以上稼げる男性は少なからずいて、その水準を確保できれば結婚市場でもそれなりに健闘できる、ということ。

さらに図1にあるように、大東亜帝国クラスの男性は、8割が自分の学歴が結婚に有利とは思っていない。私がこれまで100人以上の「独身王子」に取材してきた印象でも、低学歴の男性ほど「なんとかしないと」と、早い時期から積極的に「婚活(結婚に向けた活動)」に乗り出す男性が目立つ。

「一般に高学歴の男性はプライドが高く、断られても相手の女性のせいにする傾向が強い」とオーネットの岸野氏。「逆に成婚しやすいのは、低学歴など自分の弱みを素直に認め、想像力を働かせてマメに気遣いができる男性」だという。