だが現実は厳しい。図4を見直すと、35歳を過ぎて年収500万円未満の男性は、3割が結婚できていない。
なかでも注目すべきは、「高学歴・低年収」の男性ほど、未婚率が目立って高くなることだ。もし高学歴のCさんが転職で年収500万円を割り込んだ場合、結婚できない確率はなんと33.3%。MARCHクラスなら未婚率は5割を超える。たとえ高学歴でも年収が伴わなければ、半数が取り残されてしまうのだ。
山田教授は、「高学歴の男性は、学生時代から合コンなどでもてはやされていた分、結婚への危機感が弱い」と警鐘を鳴らす。「だから結婚という『リスク』を先送りしがちなのだろう」。
もちろん冒頭で述べたように、高学歴の男性ほどアドバンテージが高いのは確かだ。だがオーネットの岸野氏はそう前置きしたうえで、次のように力説する。
「どうか外見も含めた自分磨きと『出会うための努力』を忘れないでほしい。いくらこう言っても高学歴男性ほど、素直には聞いてくれないのですが……」
たとえ高学歴でも、年収上昇の確証が持てない現代。動くなら、1番若い「いま」。決して早すぎることはない。
※すべて雑誌掲載当時
※データは2008年8月5~6日のgooリサーチとの共同調査による。大卒以上、25~55歳の男女1040人(内訳:男性527人、女性:513人)より回答を得た。