高市早苗首相の誕生で、株式市場は「高市トレード」に沸いた。政権はアベノミクスを継承し、「責任ある積極財政」を掲げている。日本経済がインフレに転じた今、過去の政策を踏襲することに問題はないのか。少数与党の高市政権が抱える課題を、西田・安田両氏が語り合う――。
高市早苗氏
10月21日に行われた衆院本会議で第104代首相に指名された高市早苗氏(写真=共同)。公明党の連立離脱で、一時は首相就任が危ぶまれていた。

「アベノミクス継承」は経済学的には筋が悪い

【安田】10月に高市早苗さんが首相に就任しましたね。

【西田】いろいろと論点はありそうですが、株式市場は高市政権の誕生をまずは好感、日経平均が5万円を超えるという反応を見せました。