年下でも社歴では先輩、素直に謙虚に転職先に溶け込む努力を
同じように⑤の過去の地位や人脈にこだわるのも禁物だ。たとえば営業職として採用された場合、過去の人脈を頼りに営業しても受注につながらないケースが多い。
よほど前職時代に営業先の信頼が厚く、貸し借りの関係がある人であれば別だが、普通にルートセールスをやってきた人は「会社の看板」があるからうまくいっていたことに気づくことになる。会社の看板を自分の実力と錯覚している人も多い。たとえ1~2度うまくいったとしても、その後が続かなければ縁の切れ目となる。
転職したら、培った過去の実績や専門スキルだけに頼ることなく、新たに学ぶ意欲を持つこと、何よりプライドを捨てて、転職先に溶け込むことが必要だ。
前出のエン・ジャパンの調査で、ある転職コンサルタントは、ミドル・シニアにこうアドバイスする。
「今までの実績や経験はいったんリセットし、転職先のルールや風土に合わせて行動することが最適です。経験値やスキルは自身のほうが上でも、転職先にいる社員全員、社歴では自分の先輩にあたるということを頭に置き、素直に謙虚に、転職先に溶け込む努力をしてください」
転職成功の秘訣はこの言葉に尽きるだろう。