コロナ禍、なぜ10代の妊娠相談件数が2倍近くになったか

新型コロナウイルスによる休校措置期間に「にんしんSOS東京」に寄せられた10代からの相談件数は前年と比べ1.8倍にも増えたという。外出自粛になり避妊具を買いに行けない、家でのデートが増えたなどさまざまな要因がある。だが、問題はもっと根本的な部分にあるのではないだろうか。

ユーチューバーで助産師のシオリーヌさん。日本における性教育の不十分さを語る。
ユーチューバーで助産師のシオリーヌさん。日本における性教育の不十分さを語る。(2020年8月、筆者撮影)

生理日管理などのサービスを提供するルナルナが7640人の女性に避妊についての調査を行った結果「これまで避妊に失敗したと不安になった経験がある」と答えたのは全体の6割で、その中で不安を抱えながらも何も動けずにいた女性は約3割に及んだ。そして10代は5割以上が「何をすべきかわからず何もできなかった」と回答した。日本では性行為について理解し、同意が取れる性的同意年齢が13歳と諸外国に比べ低く定められているのに、なぜ「何もできなかった」と答える10代がここまでいるのだろう。

YouTubeで全世代にわかりやすく性について伝えている助産師のシオリーヌさんはこれまで全国の学校や団体などでも性教育について語ってきた。