全日空の東京客室部は羽田空港内のビルにある。そこに所属するキャビンアテンダント(CA)は約2300人。全CA(約4600人)の半数は羽田空港を基地として全国へ飛んでいる。

CAたちは乗務前に必ずプリ・ブリーフィングと呼ばれる朝礼を行う。参加するのは同じ機に乗るCAたちで、小型機なら6人、大型機なら10~12人が1単位となる。朝礼の場所は東京客室部のフロアだ。全長110mにもなる広いフロアには十数台もの会議テーブルがずらっと並んでいる。そこへ出発前の身だしなみを整えたCAたちが次々と現れ、短時間の朝礼を済ませた後、機(シップと呼ぶ)へ向かう。羽田からは1日に200便ものフライトがあるから、会議テーブルはCAたちの朝礼でつねに埋まっている。大勢のCAがフロアを埋め尽くす様子は圧巻だ。CAの朝礼は日本でもっとも華やかな朝礼と表現することができるのではないか。

(尾関裕士=撮影)