吉村マンセー状態に動揺を隠せない他党
新型コロナウイルスへの対応で人気急上昇中なのが大阪府の吉村洋文知事だ。自身が副代表を務める日本維新の会の本拠地・大阪では名は知られていたものの、全国的にはほとんど知名度がなかった吉村氏は連日のようにテレビ出演し、キャスターやコメンテーターから絶賛コメントを浴びる日々を送る。コロナ危機下にメディアが「英雄視」する効果は抜群で、維新の政党支持率は立憲民主党を抜いて野党トップに躍り出ている。
他党からは「特定政党の幹部だけをメディアが持ち上げ、他の政党議員を出演させることもなく、ひたすら『吉村マンセー(万歳)』状態を垂れ流すのは不公平だ」との怒りの声もあがるが、維新には「吉村バブル」到来で悲願の「大阪都構想」実現に結び付けたいとの野望も透けて見える。
「評価していただくのはありがたい。一喜一憂するのではなく、コロナ対策に対してやらなければいけないことをやっているだけだ」。吉村知事は5月11日、自身や維新への評価が上昇していることを「あまり気にしていない」と受け流した。とはいえ、「吉村バブル」といえるほど急上昇した人気ぶりに他党の動揺は隠せない。