「あなたの遺伝子を簡単に調べます」。こんな商品がこの春から話題になっている。
検査方法は実に簡単だ。「検査キットに入っている専用の綿棒を口内のほお側にこすりつけ、その綿棒を送っていただければ、検査結果を後日、ご連絡します」というのは、「Wak-Navi 肥満関連遺伝子検査キット」を4月から発売した湧氷製薬の経営企画部の守山治氏である。
遺伝子を調べて何がわかるのかといえば、肥満体質かどうかだ。自分は遺伝的に太りやすいのかどうか、もし太りやすいのであれば、どんなタイプの肥満になりやすいのかがわかるという代物である。
DHCからもDNAから考えるダイエットと謳った「遺伝子検査 ダイエット対策キット」が発売され、DHCのライフサイエンス事業部の諸富佐知子主任によると、「6月11日の発売から8月25日現在までで約1万7000個を売り上げました。予想を上回るハイペースで通常の遺伝子検査会社の数年分を2ヶ月で売った計算になります」とのこと。病院で同様の肥満遺伝子3種を調べると、3万円程度かかる検査を5250円で受けることができるというのがヒットの要因らしい。
結果が出て、自分の体質を知ったら、いかに日常生活に生かすかを提案してくれる。「肥満体質をりんご型・洋なし型・バナナ型の3つに判定します。例えば、りんご型の場合は、摂取カロリーを1日約200kcal抑えてほしいので、そのための食事メニューや運動メニューを具体的に提案します」と守山氏。
ちょっとおなか回りのメタボが気になる年頃、自分の肥満DNAを知りたい気持ちと、知りたくない気持ちが半々ながら試してみた。2週間後、検査結果が届くのが少し楽しみである。
(早川智哉=撮影)