インド4大古典舞踊のひとつ「バラタナティヤム」でプロダンサーになった日本人の小学6年生の女子がいる。埼玉県在住の富安カナメさん(12歳)だ。なぜカナメさんは「14歳以下のプロデビュー」という現地でもまれな天才ダンサーとなれたのか。その軌跡を追った――。

インド4大古典舞踊で小6にしてプロダンサーになった日本人少女

きらびやかな衣装をまとった小学生の少女が、ステージで歯切れよく伸びやかに舞うと、インド人の司会者は「すごい、これほんとにすごいです」と興奮を隠せない様子だった。

2019年11月、神戸港で開催された日本有数のインドフェス「インディアメーラー」。その特設ステージで、インド4大古典舞踊のひとつ「バラタナティヤム」を披露していたのが、埼玉県在住の小学6年生・富安カナメ(とみやす・かなめ)さん(12歳)だ。カナメさんは「バラタナティヤム」のプロダンサー。11歳のとき、インドでもプロとして認められたレアなケースだ。

神戸のステージで踊るカナメさん
写真提供=富安敦子
神戸のステージで踊るカナメさん