大事なのは、結果ではなくプロセス
中学受験に取り組んできたご家庭は、結果がどうであれ、親も子も価値ある経験を積んできています。受験には合否が出るため、どうしても結果に目がいってしまうのは仕方がありません。
でも、本当に大事なのは結果ではなく、プロセスです。中学受験を通じて、できなかったことができるようになったこと、気づけなかったことが気づけるようになったことが、たくさんあると思います。どうかその経験を親子の自信に変え、次のステップへと進んでほしいと思っています。
私も、息子の中学受験が、本人にとっても、自分たち親にとっても意味のある時間であってほしいと願っていました。そのためわが家では、12月ごろから夫婦で「まだこれからが大事だけれど、お互いにここまでよく頑張ってきたね。彼もずいぶん成長したよね」という会話を増やしました。
話してみてわかったのは、私も妻も、自分自身としては中学受験をしてきたことにすでに納得していた一方で、「相手の気持ちはどうかな?」と気にしていたということです。
「希望通りの合格でなかったらやっぱりダメだと思っているようなら、自分だけ納得していたら悪いかな?」という気持ちです。
会話を通して、お互いが同じ気持ちでいることを確認しあえたので、「万が一公立に行くことになっても、あの人は大丈夫でしょ」という話もできました。「もし問題が起きるとしたら、僕たち親のほうだろうから、しっかりしなきゃね」と。