「投資」という言葉を聞いて多くの人が連想するのはお金の話。だがレオス・キャピタルワークス社長の藤野英人氏は、「すべての世の中の活動は、誰かが過去にお金だけではなく時間、情熱、愛情などの『エネルギー』を投入したことで成り立っている。投資という言葉の定義をアップデートすべきだ」と説く——。

※本稿は藤野英人『投資家みたいに生きろ 将来の不安を打ち破る人生戦略』(ダイヤモンド社)の一部を再編集したものです。

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現在の世の中は、誰かが過去に何らかの「エネルギー」を投入したことで成り立っている——。(※写真はイメージです)

投資は「お金だけ」の話ではない

「投資」という言葉を聞いて、何を想像するでしょう。

「お金でお金を稼ぐなんて汚い」
「そんな余裕はないし、危ないからやりたくない」
「投資なんてマネーゲームやギャンブルだ」

そんなふうに思っていたのではないでしょうか。ここで私がお伝えしたいのは、そもそも「株式投資やFX取引をはじめよう」というお金の話ではありません。多くの人は、投資とは「お金でお金を稼ぐこと」だと考えています。しかし、それだけの意味ではないのです。

投資とはエネルギーを投入して
未来からお返しを
いただく行為

私の考えでは、投資とは、「エネルギーを投入して未来からお返しをいただくこと」です。大事なことなので、上に大きく書いておきましょう。本稿では、「投資」という言葉を、完全にアップデートしてもらいます。

まずはザッと簡単に説明していきましょう。

世の中には、たくさんのモノやサービスがあります。「新しく商品を作りたい。でも、まとまったお金がない。アイデアや技術や人はそろっている。だから、うちの会社の権利を株式として買ってくれませんか。ちゃんとお返しはします」。そんな思いによって、新しい商品は世に誕生します。

今、あなたが働いている会社があるのも、今使っているモノやサービスがあるのも、誰かが損をするリスクをとってくれたおかげで存在しています。そして目に見える商品に限らず、すべての世の中の活動は、誰かが過去にお金だけではなく時間、情熱、愛情などの「エネルギー」を投入したことで成り立っています。