「気にしないふり」を練習で身につける

自分の夫よりいい勤務先で、出世が早くて癪に障る――。嫉妬する人は、自分より上位の人を見ると、自らの存在が脅かされたと察知し、「相手を叩いて心理的に貶めてやろう」という意識を働かせます。そこでチクッと嫌みを言う。“標的”である相手が悲しくなったり怒りに震えたりするのを見て安心するんですね。

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一方、親戚やご近所から嫉妬された方は、逃げ場がないのでほとほと困ります。賃貸なら引っ越せば解消できますが、逃げられなければ心理的ダメージは続きます。酷くなれば「学習性無力感」(長期にわたりストレスの回避困難な環境に置かれ、やる気がおきない無気力状態になる)に陥ります。例えるなら、賽の河原で延々と石積みをさせられる状態。

そんな嫉妬からどう逃げればいいか。心理テクニック的には「気にしないふり」です。鈍感で気づかないふりをすることが対抗策としては抜群の効果を発揮します。「この人バカなんじゃないの」「いま、突っついたのに、わかってないな」と思わせるんです。

もし相手が「お宅は、一流企業にお勤めだから恵まれているし、やっぱりうちなんかとは違いますわねぇ」などと嫌みを言ってきたら「そうなんですかねー。うーん、じつは苦労も多いんですが、感謝が足りないかもですね」とさらっと流す。