友人、同僚、ご近所さん……人は誰でも他人の行動や持ち物を無意識のうちに見て、嫉妬や嫌悪、時には怒りの感情を抱く。今回の特集では、男女1000人にアンケートを実施。その結果から、性別・年齢でどのような嫉妬の特徴があるのかを分析する。

嫉妬すると人間は攻撃的になる

嫉妬心を少しも持たず、友人の成功を喜ぶ強い性格の持ち主は皆無である――。古代アテネの三大悲劇詩人の1人、アイスキュロスの言葉だ。この言葉が表している通り、いにしえより人間は、他者に対して嫉妬の感情を抱えながら生きてきた。誰にでも腹が立つ人や目障りに感じる人の1人や2人はいることだろう。

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心理カウンセラーの大嶋信頼氏は「嫉妬は動物の本能」と断言する。

「嫉妬はすべての動物が持つ本能です。その根底にあるのは『優越の錯覚』。自分より下と見なしている存在が自分より優遇されている、寵愛を受けているといったときに、『なんで自分より劣るあいつが愛情を受けているんだ』と妬むのです」

例えばひな鳥では弱っている兄妹がいれば、わざと巣から突き落とす行動が確認されている。これは、自分より弱い、つまり下に見ている存在が母鳥の愛を受ける状況が許せず、相手を破壊して愛情を取り戻そうとする現象だ、と大嶋氏は話す。