「投資を始めて、大きく儲けたい」人へFPからのアドバイス

私は初心者に知ってもらいたい投資の基本について、相沢さんにお話ししました。

数千円から1万円程度の「少額」で始めて、「長期・分散・積立」という3つの基本を守ること。すぐに大きな儲けを狙うのではなく、10年、20年と長い時間をかけて「お金を育てる」という感覚を大事にすること。儲けもあれば、損もあり、値動きに一喜一憂しすぎないこと。「iDeCo」や「つみたてNISA」など、税制が有利になる制度を活用すること……。

相沢さんもときどき質問をまじえながら、熱心に聞いてくれました。そして、投資を始めるにあたっては、まずは「生活防衛資金」として、月収の7.5カ月分を貯めることをお伝えしました。投資に回すのは、そうした貯金ができてから。それならば、いざというときの資金は確保しつつ、将来の安心につなげる投資を始めることができます。

相沢さんには「つい使ってしまう」クセを継続して見直すために、レシートを家計簿に記録して、「何にいくら使っているのか」を意識してもらうようにしました。家計簿は手書きでも家計簿アプリでもよく、つけやすい、続きそうと感じるものを選んでもらうことにしました。「毎月家計簿をつけることで、ボーナスのときの衝動買いも、減らせそうです」と、前向きな意気込みを話してくれました。

貯金が思うように増えないとき、「投資でラクして増やす」ことに、飛びつきたくなる気持ちもわかります。一時の勢いはなくなったものの「ビットコイン」や「FX」で大儲けするという情報は氾濫していますし、「大儲け」を謳ったセミナーなどが摘発されたニュースも後を絶ちません。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/BackyardProduction)

しかし、投資はいきなりスタートするのではなく、ホップ(収入内に支出を収める)、ステップ(確実に貯金を増やす)の後に、10年、20年をかけた長~いジャンプ(積立投資)があることをわかっていただきたいと思います。

【家計支出コストカット額ランキング】

1位 -1.2万円 生命保険料
外貨建ての生命保険を解約した。
2位 -0.8万円 教育費
月1回しか行っていなかったジムを解約した。
3位 -0.7万円 食費
仕事帰りのコンビニでのちょこちょこ買いをやめた。
4位 -0.6万円 被服費
着回しできる服かどうかをチェックしてから購入することに。
5位 -0.5万円 交際費
飲み会の回数を1回減らすことに。
6位 -0.4万円 通信費
スマホを格安SIMに変更した。
6位 -0.4万円 理美容費
ネット予約の初回割引を活用。
8位 -0.3万円 嗜好品(たばこ)
気をつけて本数を減らした。
(写真=iStock.com)
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