年収400万円▼1日1000円のお小遣いを巡る攻防戦
30代 デザイナー 花形康輔さん(仮名)
ビットコインを数万円購入したのが始まり
「もともとギャンブル好きで、学生時代から競馬やパチンコにハマっていました。ギャンブル仲間からなんとなく仮想通貨が儲かりそうということを聞き、ビットコインを数万円購入したのが始まりです」
デザイン会社勤務の花形康輔(仮名・30代)さん。会社が東京に用意した家賃0円のアパートに住む。現在、借金生活を続けながら、単身赴任で一人暮らしをしているギャンブラーサラリーマンだ。妻と子供は東海地方に暮らしており、単身赴任が終わるまでに「堂々と見せられる家計簿にしたい」という。
果たして、その夢は叶うのか――。
「仮想通貨を始めた2018年夏は、ビットコインがどんどん値上がりしていた。もともとギャンブラー体質だったこともあり、大きく儲けるために消費者金融で50万円を借りました」
しかし、18年末の高騰以降はビットコインをはじめとして、仮想通貨はダウントレンドが続き、花形さんの損失額はどんどん膨らんでいった。
「それでも逆転を狙ってまた借り入れたおかげで、借金は増える一方になってしまいました」
現在、借金は総額200万円弱。月給ではとても簡単に返せない額だ。
仮想通貨も借金も「妻には秘密にしたまま」
「毎月の返済額は3万5000円。妻からもらっている月3万5000円のお小遣いを返済に充てていますが、当然仮想通貨のことも借金のことも妻には秘密にしたままです」
ジリ貧の生活は続いたままで、出費はこれ以上抑えられないというレベルまで抑えているという。
「一人暮らしなので食費はレトルト食品がメーン。たまに外食するときも牛丼屋しか行かないですね。会社の飲み会はすべて断っています。大好きだった競馬も軍資金がないので一切やらなくなりました」
現在の貯金額を聞くと、消費者金融から借り入れたお金で、手をつけていないものが15万円ほどあるそう。
「でも、毎月切り崩しており、このままいけばその金もなくなります。消費者金融では満額まで借り入れており、これ以上の増資は無理。今は投資用に買ったはずのビットコインを現金化して生活費にしています」