55歳のシングルマザーが家賃を滞納していた。金額は30万円。女手一つで育てた3人の子どもは自立し、本人はファミレスのパートで生計を立てている。より家賃の安い家に引っ越す費用もなく、手詰まりだ。司法書士の太田垣章子氏が「子どもに相談しては」と提案すると、女性は「わたしに死ねということでしょうか」とつぶやいた――。

※本稿は、太田垣章子『家賃滞納という貧困』(ポプラ新書)の一部を再編集したものです。

7万円の家賃、滞納額は30万円

「まただ……」