合う人材・合わない人材を「言語化」する重要性

結論からいうと、リファラル採用における欲しい人材像設定では、通常の採用活動より詳細に、自社に合う人柄を言語化することが必要になります。なぜなら、設定した人柄をみて社員が自分の友人・知人から自社に合いそうな人、合わない人を判別できなければいけないからです。

この設定があいまいだと、社員は確信をもてず、友人・知人の紹介に踏み切れません。また、もしその不安を踏み越えて社員が活動してくれたとしても、自社に合わない人の紹介が多く、なかなか採用に至らない。結果として、社員は「いくら紹介しても採用にならない……紹介したのに不採用になった友人に申し訳ない……」と感じてしまい、活動が止まってしまうというリスクが発生します。

逆にこの設定がしっかりできると、社員が迷いなく活動できるだけでなく、紹介してくれた友人・知人と自社との非常に高いマッチング精度を期待できます。リファラル採用は社員の友人・知人なのでとても深いところまでその人柄をみることができます。だからこそリファラル採用は、通常の採用面接で行う求職者の人柄の判断とは比べものにならないマッチング精度を誇るのです。

では、より詳細な自社に合う人柄の設定の言語化とはどのように行えばよいのでしょうか? それには、「こんな人と働きたい」と「こんな人はイヤだ」という2つの切り口から言語化していきます。

キックオフの場で社長とプロジェクトメンバーが、どんな人と共に働きたいと我々は考えているだろうか? 逆にどんな人には絶対に自社に入って欲しくないと考えているだろうか? を考え、付箋に書き出し共有しながら、図表1、2の様式にまとめていきます。

「こんな人はイヤだ」のイメージを超具体的にする

完成イメージは図表3、4の弊社例をご覧ください。

このとき、「仲間を大切にする人」などの抽象度の高いものよりも、「全員参加のイベント・飲み会・合宿・旅行が好きな人」など、できる限り具体的なほうが社員も活動しやすく、ミスマッチも減ります。

特に、「こんな人はイヤだ」は自社に紹介してはいけない人を判断するNGラインになりますので、できる限り具体的な表現にすると良いです。

このディスカッション&言語化を社長と行うことで、プロジェクトメンバーはその背景にある考え方まで含めて深く理解し、確信をもって動くことができるようになります。