プレジデントオンラインは全上場企業の「平均年収ランキング(2018年版)」を作成した。このうち「不動産業」に分類される127社のデータを集計したところ、ヒューリックが平均年収1530万円で1位となった。2位には日本商業開発、3位に三菱地所が続く。ランキングの詳細をお伝えする――。
1位は平均年収1530万円のヒューリック
プレジデントオンラインは、全上場企業の「平均年収ランキング(2018年版)」を作成した。もとにしたデータは2018年6月末時点の有価証券報告書。データ抽出では企業価値検索サービスの「Ullet(ユーレット)」の協力を得た。
このうち「不動産業」に分類される127社のデータを集計したところ、1位はヒューリックで、平均年収は前年比112.2万円増の1530.7万円だった。
ヒューリックは1957年に富士銀行(現みずほ銀行)などによって設立された。現在もみずほフィナンシャルグループと親密関係にあり、有利子負債(売上高の3倍規模)のほぼ3割は、同グループからのものである。ビル開発に加え、ホテルや有料老人ホームなどへの積極的な投資も目立つ。ホテルは所有にとどまらず運営も手がける(ブランド名は「ザ・ゲートホテル」)。業績の拡大にともない、平均給与は1100万円台、1200万円台、1400万円台と順調にアップ。今年度は1500万円を突破した。
2位は日本商業開発。平均年収は388.0万円増の1368.6万円だった。日本商業開発は、「JINUSHIビジネス」と命名した独特の事業を展開。商業施設向けの土地の底地だけに投資し、建設投資はテナントに委ねるというもの。安定的な収益が長期にわたって見込めるビジネスモデルであるとして、機関投資家などの資金の受け皿としてリートも運用。今年度の平均年収は、前年度から388万円も増えた。
3位は三菱グループの中核企業である三菱地所。丸ビル、新丸ビルなど東京駅周辺に多数のオフィスビルを所有している。平均年収は前年比38.5万円増の1229.0万円だった。