都構想は政策やビジョンそのものではなく実現のための「装置改革」

万博誘致案、IR誘致案などの超ビッグプロジェクトは、これまでの大阪府と大阪市の関係だったら絶対にまとまらなかった。大阪でまとまらなければ、安倍政権が動くこともなかった。逆に言えば、大阪府と大阪市が一体となって動けば、日本政府も動き、このような超ビッグプロジェクトも進めることができることが証明された。

そして、僕と松井さんの関係、松井さんと吉村さんの関係は、しょせん大阪維新の会という政治グループの中での人間関係に拠っているに過ぎない。選挙次第で、別政党に属する知事、市長が誕生することもあるだろうし、大阪維新の会に属する知事、市長であってもその人間関係がどうなるかは分からない。知事、市長の人間関係で大阪府と大阪市が一体性を保つということは、非常に不安定なものだ。

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そこを未来永劫、恒久的に、府と市を、組織として一体化するのが大阪都構想なんだ。府庁組織と市役所組織という二つの存在を二度と認めない。都庁に一本化する。このように大阪が一本化すれば、今回の万博誘致やIR誘致くらいのビッグプロジェクトをガンガン進めることのできる大阪に生まれ変わる。

大阪都構想というのは政策やビジョンそのものではない。政策やビジョンを実行するための装置改革なんだよね。

(略)

(ここまでリード文を除き約3500字、メールマガジン全文は約1万2300字です)

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.129(11月27日配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【決定!大阪万博(1)】誘致成功は「松井・吉村コンビ」だったから。都構想実現で個人の人間関係に頼らない組織づくりを急げ!》特集です。

(写真=時事通信フォト)
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