年収1000万円近くになると、気分はすっかりお金持ち。だが実際の家計は大赤字。「どうしても出費が削れない」と悩む人は多い。改善にはなにが必要なのか。お金のプロが5つの「実物家計簿」にアドバイスをする。今回は「娯楽費」について――。(第3回、全5回)

※本稿は、雑誌「プレジデント」(2017年6月12日号)の特集「お金に困らない生き方」の記事を再編集したものです。

溺愛ママは、子どもも家計もダメにする

30代の共働き夫婦と、2歳の子ども1人が持ち家に暮らしている。申し分なく幸せそうに見える前田さん一家だが、現実は赤字の垂れ流し状態。1000万円に迫る世帯収入を得ながら「貯金ができない」と相談にやってきた。家計簿を開いてみると、家計を圧迫していたのは子ども関連の出費である。

年収900万円 貯金額○340万円 30代 前田さん
家族構成●夫(35歳・外資系メーカー)、妻(35歳・メーカー)、長男(2歳)
年収●額面=夫:500万円、妻:400万円(うちボーナス=夏30万円/冬50万円)