将来の住宅・教育ローンを視野に、給与振込口座をつくる
そこで、ムリなくお金を貯めるには、給与からの天引きや自動積立定期を利用するのが効率的である。勤務先に、財形貯蓄制度があれば、金利面や将来融資を受ける際にも有利なので、積極的に利用したい。
金額の目安は、ひとり暮らしの場合、手取り月収15%~20%、実家暮らしの場合、手取り月収25~35%に設定する。手取り月収が20万円なら、ひとり暮らしは毎月3万~4万円、実家暮らしは5万~7万円になる。最初はキツイと感じるかもしれないが、ジョギングと同じで、ちょっと辛いくらいの方が後からラクになってくる。
自動積立のポイントは、とにかくできるだけ早くスタートさせること。そのためには、給与振込口座を開設している銀行で申し込むのがお手軽だが、少しでも高金利に貯めたいなら、ネット銀行を選択する方法もある。
なお、金融機関は顧客の囲い込み強化の一環として、給与振込口座や公共料金の引き落とし、定期預金口座の開設などをポイント制にして、各種の優遇制度を実施している。将来、住宅ローンや教育ローンを組むことを視野に入れると、まず給与振込口座をどこの銀行で開設するか、慎重に検討していただきたい。
▼社会人が絶対知っておくべきお金のこと
その3<コンビニやスタバに寄る習慣をやめる>
新社会人は、収入(給与)の範囲内で、貯蓄をし、支出をやりくりする健全な金銭感覚を身に付けることが大切である。
そのためにも、毎月どれくらい生活費がかかるのかを把握し、ムダな支出は抑えるように心がけよう。最近では、家計簿アプリが充実しているので、家計管理が手軽に行えるようになったし、アナログ派は、記入式の家計簿や預金通帳に書き込むスタイルでも良い。
重要なのは、何にどれくらいお金を使ったのかが明確になること。「ムダ遣いしているつもりはないけど、手元にお金が残らない」という人は、記録するだけでかなりの効果があがるはずだ。ムダ遣いの原因は仕事帰りについ立ち寄ってしまう場所にある。用もないのにコンビニをのぞいてみたり、スターバックスに寄って新商品を試したりする習慣も改めよう。
コンビニやカフェは現代人にとって不可欠であり、またおいしい商品は大変魅力的だが、自制する習慣は早めに身につけるべきなのだ。