1年半で配置転換恐怖の人事異動

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驚愕！ニトリ23期連続増収増益

私は先の「60年かけて日本を豊かな国にする」という目標から、「30年計画」を立てました。最初の10年で「人づくり」、次の10年で「店づくり」、そして最後の10年で「商品づくり」をしようという計画です。

最初の「人づくり」に関しては、僕は創業当初から、とにかく優秀な人材が欲しかった。人を育てるのには30年、少なくとも20年はかかりますが、そもそも学びに適した人材を登用しないことには話になりません。そのためには、新卒採用はもちろんのこと、中途採用も積極的に行ってきました。「人材をスカウトせずに成功した企業はない」からです。

ただ問題もありました。「これは見込みがある」と思った人材でも、「やっぱり失敗だった」というケースも多々あるからです。スカウトが失敗続きで、億劫になったこともありました。けれども、渥美先生の次の言葉でだいぶそのストレスはなくなりました。

「スカウトした4人のうち、1人でも成功すればいい。4打数1安打なんだから、それだったらやれるだろう」

いまでも、ニトリの新規採用率は全体の3割です。数十人いる執行役員のうち、7割は中途採用か、スカウトして途中入社してもらった人たちなのです。

実は、人材を育てるためのコツがあります。それは「高速配転教育」です。1年半ごとに部署をどんどん変えていく。入社以来、数年間同じ上司の下に付いているなどということは、わが社ではありえません。次々に部署異動して新しいことを勉強していってもらう。