親が好きになれない、介護もしたくない、縁が切れたらどんなに楽か……。親子関係が複雑化する今、実際に「縁を切った」人に話を聞いた――。

十代のころから、実家の家計を負担

超高齢化社会になりつつある今、親子の関係も複雑化している。関係に悩む人は親が高齢になったとき、面倒を見られるのだろうか。

AFLO=写真

次に紹介する2人は、実は親を捨てている。親を捨てる――。そんなことが実際に許されるのか。しかし、親との縁が切れることで幸せになれるとわかれば、今後その選択をする人も増えるかもしれない。彼らは血縁関係の絆の限界を示すとともに、しがらみを捨てたからこその幸福を手に入れている。

今井陽平さん(仮名)は、佐賀市生まれの22歳。実家は100年以上続いている仏壇工房で、両親と2つ下の妹の4人家族で育った。親を捨てるきっかけとなったのは高校1年生のころ。父親が金銭的にルーズだと気づいたからだ。「同級生よりも小遣いが少なかったり、家賃を滞納したり。とにかくお金にだらしないんだと思いました」。