文章を書くのが苦手だ。メールの表現に悩み、時間がかかる。マナーに厳しい取引先がいる……。一般的な書き方を知れば、面倒は減る。今回、ニーズ別に、フレーズと文例を集めた。日本ビジネスメール協会の平野友朗さんと「ビジネス表現の基本」を確認しよう。

素早い返信は信頼につながる

日常のメールのやり取りでは、新しくメールを書き起こすよりも、もらったメールに返信するほうが多いもの。ビジネスメールでの鉄則は「24時間以内」に返信することです。かつては「2~3日以内」でしたが、いまでは多くの企業で「24時間以内」が暗黙のルールになっていると感じます。

まずは「受け取った」「読んだ」「理解した」「現在検討中」などと返信しましょう。すぐに「YES」「NO」などと明快な返答ができない場合でも、現状を知らせることで相手は安心します。厄介な内容であれば、その後に追って電話をかけてもよいでしょう。

「24時間」を過ぎると相手は不安に思い、「メールが届いていないのか」「不備があったのか」「失礼をしたのか」など、いらぬ心配をかけることになります。

メールは、その仕組み上、相手に届いているかどうかわかりません。メールソフトによっては「開封確認」という機能もありますが、強制的な確認を不快に思う人もいます。たったひとことの返信でも、相手を安心させる大きな効果があることを意識しましょう。