文章を書くのが苦手だ。メールの表現に悩み、時間がかかる。マナーに厳しい取引先がいる……。一般的な書き方を知れば、面倒は減る。今回、ニーズ別に、フレーズと文例を集めた。日本ビジネスメール協会の平野友朗さんと「ビジネス表現の基本」を確認しよう。
堅苦しい言葉より「話し言葉」がいい
企業研修では「文章を書くのが苦手で、メールの表現に悩み、時間がかかる」という質問をよく受けます。ビジネスでのやりとりで、メールは必須のツールです。どうすれば効率化できるのか。まずはメールの「型」を知りましょう。
基本の「型」は、イントロ(挨拶)、本文、〆しめの3部構成。広く使われているフレーズを組み合わせることで、思わぬ誤解や失礼を避け、相手の好感度や信頼度を上げることができます。
かつてのメールは、ビジネス文書に近い位置づけでしたが、いまでは電話代わり。「拝啓」や時候の挨拶など、堅苦しい言葉はなじみません。丁寧かつ率直な表現で用件を伝えるのがいいでしょう。
イントロとシメはほぼ定型になりますから、この文例集から相手に応じて使い分けると効率が上がります。特に「お世話になっております」は便利なフレーズです。
電話をかける前には、相手に伝えたい事柄を整理しますよね。メールも同じです。手短なイントロから入り、すぐに主題(結論)を伝えます。まずはスマートな書き出しから学んでいきましょう。