飲み会などで、場を和ませたいのにうまく雑談ができない。そんな悩みを抱える人へ、相手が自分を好きになる、すぐに役立つ対処法を、話し方のプロに聞きました。
初対面の人と何を話したらいいかわからない。上司や部下と出かける道中にできる沈黙が怖い。飲み会なのに、仕事の話をしてしまう……。こんなとき、うまく話ができたら、と悩んでいる読者は多いのではないだろうか。
「雑談ができなくても心配ない」と言い切るのは、櫻井弘話し方研究所代表の櫻井弘氏だ。「コミュニケーションには原則がありますから、理解すれば劇的に力が付きます」。
一方で「雑談の目的を忘れてはいけない」と言うのは、コミュニケーション総合研究所代表理事の松橋良紀氏。
「雑談の目的は、『相手の心の扉を開かせる』こと。つまり、雑談によって相手との親密度を上げ、信頼してもらうことなのです。それなのに多くの人は、その目的を忘れて、自分が仕入れてきた雑学を披露し続けてしまう。相手のことを考えない話は独り言と同じです。目的を忘れないでください」
そして櫻井氏、松橋氏ともに共通するのは、「雑談上手は聞き上手であり、質問上手である」こと。つまり、「聞く力」「質問力」を身に付ければ、雑談力は向上し、初めて会う取引先でも、プライベートな飲み会でも、軽快なトークが可能になるのだ。