胸キュンフレーズ【4】話しづらい相手をうまく誘導する
もちろん、ダラダラと雑談を続けることがいいとは限らない。ことに話が長い人は話が広がりすぎて自分でも収拾がつかなくなっていることがあるからだ。
「そんなときには、“整理”を表す『要するに、~ですね』『ポイントは、○○ですね!』という言葉や、“転換”を表す『ところで、~』『今の話で思い出したのですが、~』を使いましょう」と櫻井氏。さりげなく相手の話をまとめつつ、「ところで、お話を伺っていて思い出したのですが」と話題を変えてしまえば悪意を持たれないという。
▼言葉が少ない相手に話させるには
[自分]映画がお好きなんですか
[相手]はい
[自分]『アナと雪の女王』は観ましたか
[相手]はい
[自分]どんなシーンが印象に残りましたか
☆POINT……最初はイエス、ノーの二択質問で会話を進めながら、だんだんと具体的な質問に移行します。逆に話が広がりすぎたら、だんだんとイエス、ノーの二択の答えに絞りましょう。(櫻井氏)
▼相手の雑談が止まらない。広がりすぎた話をまとめたい
[相手]冬でもビールは欠かせませんね。発泡酒流行りですが、私は家でも絶対ビールです。いつかドイツのパブにも行ってみたいと思っているんですよ。でも最近はハイボールも飲み始めました。ハイボールと言えば、ウイスキー。朝の連続ドラマではマッサンが流行ってますよね
[自分]健康を気遣ってハイボールということでしょうか、なるほど。ところで、今の話で思い出したのですが、みなさん、なにか運動はされていますか(と、話題を変えてほかの人に話を振る)
☆POINT……話が広がりすぎたら、“整理”のフレーズで要点をまとめます。また、話を変えたい場合は、“転換”のフレーズを。「あなたの言葉がきっかけで話題が変わりました」、というニュアンスを出せば、相手に不快感を与えずに済みます。(櫻井氏)
こうして聞き上手になれば、自分で話す際にも、相手のことを考えて話ができるようになるはずだ。そうなれば、相手は必ずや自分を好きになってくれる。雑談とは、相手の心を開放させる、最高のもてなしの手段なのだ。
櫻井弘話し方研究所代表取締役社長。話し方研究所顧問。民間企業や官公庁など1000以上のクライアントに向け、研修・講演を行う。著書に『誰と会っても会話に困らない 雑談力サクッとノート』『1分間雑談術』など。
松橋良紀
コミュニケーション総合研究所代表理事。NLPなどの心理学をベースに、対人関係が激変するコミュニケーション改善講師として、研修・講演を行う。著書に『あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール』ほか。