梅干しには思い入れがあります。私の出身は東京ですが、創業者である祖父の生まれは和歌山。そのため、子供のころから毎日梅干しを食べさせられていました。疲れがとれるとはいえ、昔ながらの梅干しですから、酸っぱいししょっぱいし。だからあまり好きではなかったんです。ところが、秘書に勧められて岩惣の「一粒梅」を食べてみたら、酸味や塩分を抑えていて、食べやすい。これなら年齢を問わず食べられるし、お茶受けにも、辛党の方の酒のアテにも、ご飯の供にもなる。個包装なうえ、4種類の味が楽しめるので、贈答用にぴったりだと感じ、よく購入しています。

日本橋錦豊琳の「かりんとう詰合せ」も、ちょっと変わっていて気に入っている品。きんぴらごぼう味や野菜味など、かりんとうの概念を覆す味。甘すぎず、どれもサクサクとスナック感覚で食べられるのがいい。

弊社のラベルライター「テプラ」は、私も開発に携わった製品ということもあり、経営者の集まりなどでよくお渡しします。27年続くロングセラーになり、用途別にシリーズも増え続けています。

何がお客様の支持を得るかは、正直、売り出してみないとわかりません。私は社員に「10人中1人がいいと言えば商品化する」と伝えています。ニッチな商品ほど、待ち望んでいる方が多い商品ということもあるからです。手土産も同じかもしれません。つい甘いものを探しがちですが、ちょっと視点を変えたものをお渡しすると、好評価をいただくこともあるのです。


岩惣 一粒梅

岩惣 一粒梅

12粒入り3240円(税込)/大粒で果肉のしっかりした特選紀州産南高梅を使った低塩梅干し。スイーツのような「はちみつ梅干し」、塩、しそ、水あめなどで仕上げた「しそ漬け梅干し」など、4種類がそれぞれ個包装になっている。同社サイトで購入可。

 

日本橋錦豊琳 かりんとう詰合せ6個入

日本橋錦豊琳 かりんとう詰合せ6個入

2263円(税込)/素材にこだわり、国産小麦粉100%の生地を軽やかに揚げた、ほんのり甘いかりんとう。詰合せは店舗で一番人気の「きんぴらごぼう」(写真)のほか、「黒糖」「洗双糖」「胡麻」「むらさきいも」「野菜」の6種。同社HPや本店を除く支店で購入可。

 

キングジム ラベルライター「テプラ」PRO SR250

キングジム ラベルライター「テプラ」PRO SR250

1万584円(税込、希望小売価格)/ラベルに手軽に印字ができる「テプラ」のなかでも、使いやすさを追求したモデル。ラベル幅により最大6行まで印字可能で、印刷されたラベルを自動的にカットする機能も搭載している。

 
キングジム社長 宮本 彰(みやもと・あきら)
1954年、東京都生まれ。77年慶應義塾大学法学部卒業後、同年4月に、祖父が創業したキングジムに入社。88年に開発に携わった「テプラ」が大ヒット。ロングセラーに。92年より現職。文具業界発展に寄与した功績を称えられ、2015年藍綬褒章受章。趣味は釣り。
(束田勝広=撮影)
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