ローソンとツルハの提携で新業態店

今年1月に発表されたローソンとドラック業界3位(売上高ベース)のツルハホールディングスとのコラボ店、「ローソンツルハドラッグ仙台五橋店」が2月5日から営業をスタート。初日から3日間は通常の2倍、2月末までには約2~3割増しの売り上げを記録。3月2日からは新たに調剤薬局も始めることからさらなる売り上げ増が見込めるとして、ローソン、ツルハともに期待を膨らませているという。

ローソンはこれまでにも高齢化、少子化、少人数世帯化などの流れの中で、利便性に健康の要素を加えたコンビニの展開に取り組んできた。2000年からは病院内などに設置されたホスピタルローソン(現在は207店舗)を、01年にはナチュラルローソン(同101店舗)、03年には調剤薬局を併設するファーマシーローソン(同40店舗)、09年に薬事法改正し登録販売者制度が新設されてからはOTC医薬品取扱店(同102店舗、この中には10年からはクオールと提携して取り組んだ調剤薬局併設店舗40店舗や13年から健康や生活をサポートするために取り組んでいるヘルスケアローソン、15店舗なども含まれている)を展開している。

ローソンではヘルスケアやOTCの取扱い店を20年までに1000店舗まで拡大していくという。

ローソンが全国規模で展開する大手のドラックストアと提携するのは2度目。1度目は09年、マツモトキヨシと提携し、コンビニとドラッグストアの一体型店舗の開発に乗り出した。このときローソンは3年で100店舗を展開すると宣言したが、出店できたのは数店舗。両社の調節がつかず計画は暗礁に乗り上げている。仕入れや品ぞろえの一本化、レジを一体にした店舗を作るのは非常に難しいからだ。

そして今回の提携はマツモトキヨシとの提携で学んだ問題点を解消した。コンビニ業界関係者がいう。

「一般的にはドラックストアとの提携は、その都度、どちらが何をやるのか、細かく決める。ツルハとの提携ではローソンが育ててきたヘルスケア強化型のコンビニエンスストアの仕組みをそのままツルハに提供してそれを利用してもらうことを念頭に置いたもの。これなら仕入れからレジまでローソンが一括して管理することができるからその都度、ドラックストアと調整する必要はない」

ローソンでは2017年度末までに100店舗を展開するという。