中国発の格安航空会社「春秋航空日本」が日本デビューした。成田からの3路線で運賃は片道5000円台からと破格の安さだが、中国クオリティははたして日本の消費者に受け入れられるか。初便に搭乗してわかった本当の実力とは――。

「うちの広告宣伝費は0円なんです」

「お代わりはいかがですか」

客室乗務員から尋ねられ、思わず2杯目を頼んでしまった。機内サービスで提供されるカフェ・カリアーリ社のコーヒーは100円で飲み放題。イタリアの地方都市モデナにある1909年創業の老舗エスプレッソブランドで、日本国内ではわずか十数軒の認証店でしか味わえないそうだ。

日本で4社目となるLCC(格安航空会社)の春秋航空日本(通称「スプリングジャパン」)の成田・佐賀線の初運航便に乗った。機体はボーイング737-800型機で全席エコノミークラスの189席仕様。ANAの同じ機体が176席だから、詰めて乗せるぶん、シートピッチは確かに狭い。もっとも、ボーイングの新造機の真新しいシートの座り心地は悪くないし、1時間半のフライトだ。「LCCは既存の航空会社とは別の乗り物」と割り切ることにする。同社の親会社は中国発LCCの春秋航空だ。日本の消費者の中国クオリティに対する信頼は極めて低い。搭乗前には安全面もそうだが、中国系エアライン特有の機内の雑然とした雰囲気や明らかに日系に劣るサービスが気がかりだった。