「外見じゃない」はモテない男の幻想にすぎない
浅井氏は今回のアンケート結果に疑問を呈する。たとえば、男女ともに「年収200万円で東大卒」より「年収2000万円で高校卒」を選ぶという点だ。
「200万円という数字が極端なのかもしれませんが、最近の大卒者にとって高卒者はほぼ対象外のはず。逆に、高卒者は高卒者を選びやすいと思います」
さらに浅井氏は年収と容姿に関するアンケート結果にも切り込む。女性の4割が「年収200万で美男」より「年収2000万円で醜男」を選んでいるのは、頭で考えているだけというのだ。
「女性も経済的に自立している時代ですからね。生まれる子どもの雰囲気を想像しているのか、若々しい男性を選ぶ女性が大半です」
プライムマリッジでは、定期的にさまざまなイベントを開催している。参加した異性の写真とプロフィールを個室で閲覧して、お見合い希望を出すこともできるのだ。男性は好みの女性タイプにバラつきがあるのに対して、女性の人気はいわゆるイケメンに集中するという。「男は見た目じゃない」なんて思っているのはあまりモテない男性だけ。せつない事実である。
アンケート結果と「成婚のプロ」たちの話を振り返ると、昔ながらの言葉が思い浮かぶ。「お似合い夫婦」だ。年収や学歴、容姿、成育環境、そして生活観を含めた価値観。すべてが自分と同じ異性は存在しない。しかし、誰が見てもぴったりで微笑ましいカップルはいる。理想の相手を夢想する暇があったら、現実に目の前にいる人たちと出会いながら、自分との釣り合いを見つめるべきなのだ。