Q9. 即決しなければならないときの選択法
父さん「うーん……」
母さん「おとうさん。今度はなんのお悩みなんですか?」
父さん「おお、かあさん。いいところに来てくれた。ウチの子会社が借りる倉庫を決めなければならないということで、相談されたんだ。明日1日で午前中に1件、午後に3件見ることになっているのだが、1件ごとに契約をするかしないか、即答しないといけないんだ。ムチャなようだが、その方法なら予算内に収めてくれるというんだ。どうすればいいだろう?」
→ 賢い倉庫の借り方を考えてみましょう
A. 母さん「こうしたらどうかしら。最初の物件はとにかくお断りする。2番目以降の物件は、前の物件よりいいと思ったら、それに決めるのよ」
父さん「でも、一番最初に一番いい物件に案内されるかもしれないぞ」
母さん「そうね。でも、この方法が最も効率がいいのよ。物件をA、B、C、Dとして、その順番でよい物件とするわね。物件を回るパターンは、4×3×2×1=24通り。この方法をとった場合、一番いい物件のAを選ぶのは、BACD、BADC、BCAD、BCDA、BDAC、BDCA、CABD、CADB、CDAB、DABC、DACBの順序で回った11通り。2番目によい物件のBを選ぶのは、ACDB、ADCB、CBAD、CBDA、CDBA、DBCA、DBACの順序の7通り。つまり、いいほうから2番目までの物件AかBを選択するのは18/24=75%の確率になるわ。結構いい確率じゃない?」