政府は労働時間の制限を外し、残業手当をなくす規制緩和策として検討してきたホワイトカラー・エグゼンプション(EX)について、6月11日の関係4閣僚による協議で、6月中に打ち出す新しい成長戦略に明記すると決めた。焦点だった労働時間の規制を外す対象者の年収の下限は「少なくとも1000万円以上」の専門職に限定すると記すことでも合意した。

当初、労働界に配慮し、制度導入に難色を示しながら、その後に職種を絞り、年収の水準を数千万円とする妥協案を示した厚生労働省も、結局は大幅に譲歩した格好。政府・与党内で「はじめに導入ありき」で進められた出来レースの感は否めない。具体的な制度設計については、厚生労働相の諮問機関である労働政策審議会で検討が進められ、来年の通常国会に労働基準法の改正案を提出し、2016年春の施行を目指す見通しだ。

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