早ければ2015年から導入される国際会計基準(IFRS)と国内会計基準との共通化の流れを受け、11年3月期より新たに適用されるルールの一つが「資産除去債務」だ。

工場や店舗などの固定資産の中には、将来、売却する可能性があったり、契約期間の終了などで返還しなくてはならないものがある。いずれにせよ建物の除去や設置した設備の撤去など、原状回復を行う必要があり、相応の費用が発生する。

従来、それらの費用は、発生したときに費用処理するのが基本で、一度に大きな費用が生じると膨大な損失となった。景気低迷で撤退が多い年度などは、その費用が最終利益に大きな影響を与えることもあったのだ。そこで、それらの費用を資産除去債務としてあらかじめ計画的に準備し引き当てておく、というのが新しいルールである。

(構成=高橋晴美 図版作成=ライヴ・アート)